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【木の家も色々】過ぎたるは…木の家に全振りした結果



こんにちは。Wood Life Designです。


「木の家」と一口に言っても、ログハウスから洋館、日本の数寄屋まで色々あります。また、スタイルも多種多様です。


例えばインテリアを切り口にすると、ミッドセンチュリーや人気の北欧スタイル、木の重厚感と深みを楽しめるラスティック、経年変化を愛でるブロカントなど、さまざまなスタイルがあります。少し説明しますね。


ミッドセンチュリー

ミッドセンチュリーとは、直訳すると「1世紀の中間」という意味で、20世紀半ばの1940~60年代にブームになった、建築物や家具のデザインを指します。


金属やプラスチック製の家具には、楢・栗・チークと言った広葉樹が、濃くて存在感がある床としてマッチします。そこからさらに濃い色で染め上げると、ミッドセンチュリーな雰囲気抜群。壁や天井は、ライトな塗装で仕上げましょう。


北欧スタイル

ミッドセンチュリーとは打って変わり、北欧のキーワードは「白」。代表的なフローリング材はパイン・檜・メープルです。壁は白の漆喰で合わせるのがおススメ。天井に白っぽい板を張ってもいいでしょう。


ラスティック

ラスティックとは「素朴な・飾り気のない」と言う意味です。足場板や古材、土壁やレンガ、塗装のはげた鉄材やテラコッタなどを使い、手仕事の風合いや素材自体を楽しむスタイルのこと。洋画などで出てくる、アメリカの片田舎の古びた納屋や木造倉庫のイメージです。


最近では、そこに現代のデザインや機能性を取り入れた「モダン・ラスティック」が人気です。


ブロカント

ブロカントは、フランス語で「美しいガラクタ」と言う意味で、ブロカンテとも言われます。ヨーロッパの田舎にあるような、納屋やボートハウスのイメージです。


ラスティックと同じく古材を使いますが、少しジャンクで生活感が出るスタイルです。その分センスが問われるため、上級者向きかもしれませんが、作りこむ楽しみは無限大です。


さて、あなたは木の家と言うと、どんな家を想像しますか?床、壁、天井すべてが木で作られた家をイメージされる方もいるかもしれませんね。もしくは、すべて木で作られた家を建てたい、という方もいるでしょう。


そのような「木に全振り」した家には落とし穴があります。そう木目です。木目は木の個性であり、木の魅力のひとつであることは間違いないのですが、木目や節が多い場合、日常的に目につくので、どんどん気になっていきます。特に壁は、人間の目線の高さにあるので、嫌でも視線に入り込みます。寝室の天井もそうですね。これが煩わしくなってくる人は、意外と多いです。


あなたも聞いたことがあるかもしれませんが、人間には3つの点が集まった図形を人の顔と認識するようにプログラムされている、いわゆる「シミュラクラ現象」と言う脳の働きがあります。子供の頃、天井の節などが顔に見えて、怖い思いをしたと言う話はよく聞きますよね。


シミュラクラ現象のような脳機能は、無意識にストレスを与えます。また、どこを見ても木ばかりだと、圧迫感を感じる場合もあるので、壁だけは漆喰にするなど、メリハリをつけた方がいいかもしれません。


今の家で木目が気になる方は、水性塗料を塗ると良いでしょう。木の強い存在感を薄め、部屋の印象をやわらかくしてくれます。塗料の奥に透けて見える木目や節は、あなたの家の味になるでしょう。


濃いペンキで塗りつぶす方法もあります。この場合は、木目だけが薄いレリーフのように浮き出て来て、これもこれで味があります。


また、最初から木を塗装すると決めていれば、木目や節がある安価な木を使えるので、材料費を節約できます。前回のブログで紹介した、人気がなく安い板の代名詞「杉の源平」でも問題ありません。


塗装の種類は大きく分けると「皮膜塗装」と「浸透塗装」の2種類があります。皮膜塗装の代表がウレタン塗装で、木の表面をウレタンで覆います。木の調湿機能が低下するかもしれませんが、ウレタンの被膜は硬いので、板の表面が傷つきにくくなります(薄く吹き付ける程度であれば、調湿効果はそれ程失われないと思います)。


浸透塗装の代表はオイル塗装で、木の内部にオイルを浸透させることで、汚れがつきにくくなります。ウレタンとは違い、傷から保護することは難しいですが、木の本来の風合いを活かしたい場合は、浸透塗装の方がおススメです。


木の家には種類、スタイル、木を使う箇所など様々な検討事項があります。これらを上手く組み合わせることで、あなただけの家が出来上がります。ただ、専門性が高く失敗することもあるため「木の家」の専門家に相談することも有効だと思います。安心して任せられるだけでなく、材料費を節約できる場合もあるでしょう。




家づくりでもしお悩みであれば、Wood Life Designにお気軽にご相談ください。




電話:046-293-0808

(受付時間:月~土 8:00~18:00)



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